フラストレーションへの反応<3>【防衛機制-抑圧】

欲求不満に陥ると、人はイライラしたり不安になるなど、不快な情緒的緊張が持続します(フラストレーション)

このような状態を解消し適応を持続する為に取る行動を適応の機制と言い、半ば無意識的に行われるものとされています。

その適応の機制を一つずつシリーズで示していきたいと思います。

今回は、三つ目。

防衛機制-抑圧
欲求が実現不可能である場合、不安や破局を招く恐れのある欲求や感情、記憶を意識から締め出し、無意識の世界に押し込めようとする働き。

この「抑圧」というのは、他の防衛機制の基本になっているものでもあります。

抑圧は防衛機制の中で最も重要であり、社会に適応していく為には必要であるとされています。

ただ、問題への意識を無意識レベルに押し込めるだけの働きなので、完全な解消とはいかず心にシコリとなって蓄積されやすく、

常に抑圧の中に身を置き、あらゆることに我慢し続ける状態に身を置いておくと、必ずどこかで帳尻を合わせるかのように爆発するときが来ます。

それが、「他者」に向かって出るか、「自分」に向かって出るか。

必要なものであるとは言え、抑制されたものが無意識レベルで葛藤を引き起こし、不適応をもたらす事も多いのです。

何事もバランスが大事ですね。

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フラストレーションへの反応<2>【逃避】

欲求不満に陥ると、人はイライラしたり不安になるなど、不快な情緒的緊張が持続します(フラストレーション)

このような状態を解消し適応を持続する為に取る行動を適応の機制と言い、半ば無意識的に行われるものとされています。

その適応の機制を一つずつシリーズで示していきたいと思います。

今回は、二つ目。

 

逃避
不安を感じさせる場面、欲求不満を引き起こしている問題から消極的に逃れようとする事を言います。

*自己の評価が下がる予測ができる場面など、退くことで自分の身の安全を守ろうとする退避(諦め、中止)

*問題に直面するのを避け、現実で満たされない欲求を全く別の活動に没頭する事で解消しようとする現実逃避

*現実の問題から目をそらし、自由な空想の世界で代償的に満足させようとする、空想への逃避(白昼夢)。

*病気になる事で問題から逃れようとする病気への逃避。これは無意識に生じる事で、ヒステリーは典型的な例。

逃避も、一時的には問題から逃れられ、時と場合によっては有効に働きますが、本質的な問題解決には結びつきません。

心の奥底には常に緊張を強いられる事になります。
ずっと逃げ続けなければいけませんからね。

冷静な対処ができるような状態になったとき、逃げてばかりではなく、ほんの少しでも課題と対峙してみることも必要です。

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