欲求不満に陥ると、人はイライラしたり不安になるなど、不快な情緒的緊張が持続します(フラストレーション)
このような状態を解消し適応を持続する為に取る行動を適応の機制と言い、半ば無意識的に行われるものとされています。
その適応の機制を一つずつシリーズで示していきたいと思います。
今回は、二つ目。
逃避
不安を感じさせる場面、欲求不満を引き起こしている問題から消極的に逃れようとする事を言います。
*自己の評価が下がる予測ができる場面など、退くことで自分の身の安全を守ろうとする退避(諦め、中止)
*問題に直面するのを避け、現実で満たされない欲求を全く別の活動に没頭する事で解消しようとする現実逃避
*現実の問題から目をそらし、自由な空想の世界で代償的に満足させようとする、空想への逃避(白昼夢)。
*病気になる事で問題から逃れようとする病気への逃避。これは無意識に生じる事で、ヒステリーは典型的な例。
逃避も、一時的には問題から逃れられ、時と場合によっては有効に働きますが、本質的な問題解決には結びつきません。
心の奥底には常に緊張を強いられる事になります。
ずっと逃げ続けなければいけませんからね。
冷静な対処ができるような状態になったとき、逃げてばかりではなく、ほんの少しでも課題と対峙してみることも必要です。
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